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エイズに感染すると他の性病が併発しやすくなる

2020年02月24日
薬を飲む男性

一般的に、ある性病に感染して発症すると他の種類の性感染症にも感染しやすくなることが知られています。人間の体には免疫力があるので、少量の病原体が体内が接触しても感染を防ぐことができます。何らかの原因で免疫力が低下すると細菌やウイルスなどの病原体に対する抵抗力が失われてしまい、他の病気を併発しやすくなってしまいます。

健康な人であれば性器や他の部分の粘膜には免疫力が備わっているので、細菌やウイルスが接触して侵入を試みても免疫細胞が攻撃して感染を阻止します。このため性行為で病原体を含む体液が接触した場合でも、一定数を超える病原体が侵入しないと感染を起こすことがありません。ただし性病などの病原体に感染して炎症を発症すると粘膜の免疫細胞が減少して抵抗力が弱くなるので、少数のウイルスや細菌が粘膜に接触しても感染するリスクがあります。

HIVに感染するとTリンパ球やマクロファージといった免疫細胞が減少して免疫力が低下して、他の病原体に感染するリスクが高まってしまいます。性病検査をしたら、HIVの他に梅毒やクラミジアなどの性感染症にも感染していたというケースがあります。HIVに感染すると免疫細胞が破壊されて免疫力が弱くなるため、他の性病に感染し発症するリスクも高くなります。このため、エイズと他の性病を併発することは珍しいことではありません。

HIVに感染すると他の性病に感染して発症しやすくなるため、性行為の際は細菌やウイルスなどの病原体の接触を避けることが大切です。パートナーにエイズをうつさないようにすることも重要ですが、他の病原体との接触を避ける目的でも性行為の際にコンドームを使用する必要があります。

女性がクラミジアや淋病などの性感染症を発症していると、性器の粘膜が炎症を起こして他の病原体に対する抵抗力が低下してしまいます。性病で性器の炎症を起こすと、性交渉の際にHIVに感染する確率が数倍に上昇することが知られています。性病に感染している場合は、HIVを含めて別の病気に感染しやすくなるので注意を払うようにしましょう。

一般的に性感染症や細菌感染が原因で起こる性病は、抗菌薬を服用して治療が行われます。細菌や寄生虫であれば、抗菌薬などで死滅させることができるからです。もしもエイズ治療薬を服用している間に病原菌に感染して発症した場合にも抗菌薬が使用されますが、服用が可能な治療薬の種類が限られてしまうという問題があります。

エイズ治療には数種類の抗HIV薬が使用されますが、抗生物質の中には抗ウイルス薬と併用することができない薬が存在します。持病で何かの薬を服用している場合は、抗生剤を服用する際に一時的に量を減らしたり中断することができる場合があります。抗HIV薬については1回でも服用を中止するとウイルスが薬剤耐性を獲得してしまうので、他の治療薬を併用して副作用が発症しても安易に服用を中止することができません。エイズ治療を受けると、他の感染症を発症した場合に健常者よりも治療方法の選択の幅が狭くなってしまうことを理解しましょう。

HIVに感染しても適切に治療を受ければエイズの発症を防ぐことができるので、日常生活を送ることは可能です。それでも健康な人よりも免疫力が低下しているので、感染症に十分注意を払う必要があります。エイズ治療薬を服用して普段の生活に支障がない程度に免疫力を維持することができても、健常者と比べて性病に感染したり発症するリスクが高まっていることに留意しましょう。細菌の感染症を発症すると服用することができる薬の種類が限られるので、感染予防対策を講じることは非常に重要です。